相続対策には何をすればいいか?

まずは相続人と相続分を知りましょう

  配偶者 配偶者以外の相続人
2分の1 2分の1
直系尊属 3分の2 3分の1
兄弟姉妹 4分の3 4分の1

相続人は、子供がいれば子供、子供がいなければ直系尊属、子供も直系尊属もいなければ兄弟姉妹となっています。そして、亡くなられた方に配偶者がいれば、その配偶者は常に相続人となります。

次に、相続財産を知りましょう

ご自分がどれだけの財産をお持ちで、どれだけの負債があって、相続税を払わなければならないかがわかっていなければ、対策の立てようがありません。現金、不動産、株式、借金など、すべてを把握しましょう。

相続対策として有効なのが、遺言書の作成です

相続対策として一番重要なことは、財産を守ること、税金を少なくすることではありません。ご家族が亡くなったことを機に、家族の絆をより強くすることが何よりも重要です。財産を遺したことで、家族がバラバラになってしまうのであれば、財産なんて遺す必要はありません。そこで、重要になってくるのが、亡くなられた方の意思です。亡くなられた方の思いが伝われば、相続争いが起こることは少ないです。思いが伝わる遺言を遺すには、遺された方のことを考えた遺言を遺すこと、そして、遺された方へのメッセージを文章で残すことが大切です。遺された方のことを考え、できるだけ平等な内容の遺言を書き、さらに付言事項として遺言書の最後にメッセージを書きましょう。

納税資金の確保

相続財産が、自宅と少しの預貯金だったと仮定してみましょう。このような場合には納税資金が確保できていないので、結局は自宅を手放すしかありません。この時に、亡くなられた方が生命保険に入っていたらどうでしょうか?この場合は、死亡保険金が支払われますので、その保険金を納税資金とすることができます。また、死亡保険金を遺産分割の対象とすることで、不動産を相続できない相続人の平等を図ることができます。

相続税の軽減

相続税の軽減とは、相続財産の課税価格を下げることにより、支払わなければならない額自体を軽減することです。具体的には、不動産の評価を下げたり、債務控除額を上げたりします。これにより、納税資金の確保の負担が軽減されますので、これも立派な相続対策となります。

生前に不動産を整理するコツは?

生前に不動産を整理するには、ご自分の所有する不動産を把握することが重要です。まず、利用目的で分類していきます。自宅なのか、マンションなのか、駐車場なのかといった具合です。つぎに、換金性があるかどうかもチェックします。換金性とは、すぐに売却できる物件かどうかということです。

そして、相続税の納付義務があるかどうかも知っておく必要があります。相続税がかかってしまいそうであれば、具体的な納税額がいくらか、さらに、現金納付にするのかあるいは延納や物納といった手段を使うのかということも決めておかなければなりません。現金で相続税を支払うためには、事前に不動産を売却し、納税資金を確保しておくことも必要になるかもしれません。不動産を売却する時はどの不動産から売却すればいいのかというと、特に決まりはありませんが、収益の多い物件は残しておきたいと思うのが通常なので、収益の少ない物件から売却していくことが多いです。

手放す不動産を決めたら、次は誰に渡すかを決めなければなりません。不動産管理は、いきなりやれと言われてもすぐにできるようになるものではないので、あらかじめ相続人に不動産を相続させる旨を伝え、不動産管理のための教育をしておきましょう。

最後になりますが、もし借地をお持ちであったら、これはなるべくお自身がお元気なうちに処理しておきましょう。あなたの相続人と借主との関係があなたと借主との関係のようにうまくいくとは限りません。また、相続人の方が、借主に土地を買取ってもらおうと借主に交渉すると、時価での売買は不可能に近です。貸主側の事情で売買しなければならないわけですから、借主が有利な契約になってしまうわけです。

生前贈与をするにはどうすればいいの?

生前贈与は、贈与を行う目的をはっきりさせてから行いましょう。贈与は、年間110万円以下であれば贈与税がかかりませんので、10年、20年と続けていけば、相当な額を移動させることができます。ただ、多額の財産をお持ちの方は、110万円ずつの贈与では財産を移動させきるのは難しいので、多少の税金がかかることは覚悟してでも、思い切った贈与が必要になってくると思います。また、生前贈与をするのであれば、お子さんに贈与するよりも、お孫さんに贈与された方が、一回分相続を短縮させることになりますので、節税の効果が高いです。

現預金を贈与する場合は、贈与があったことを税務署に対して立証できるようにしておくことが重要です。税務調査の際に、毎年の贈与を税務署に認めてもらうには、証拠が必要です。この証拠となる預金通帳などを全て贈与者が持っていたりすると、贈与の事実が認められない恐れがあります。そこで、具体的な対策として、毎年贈与するたびに贈与契約書を作っておきましょう。それを通帳などと一緒に保管してお毛羽いいのです。また、わざと110万円を超える贈与をして、毎年贈与税を支払っておくという方法も有効だと思います。たとえば、毎年120万円の贈与をして毎年1万円の贈与税を支払っていれば、税務署が120万円の毎年の贈与を認めていることになるので、後々の税務調査を恐れる必要はありません。

不動産を贈与するときは、将来価格が上昇しそうな財産や、収益性が高い財産を贈与するようにすれば、相続対策になります。特に、収益性が高い財産は、相続財産を減らし、相続人が収益を得ることで納税資金を確保することになりますので、効果的です。

生命保険の加入は相続対策として有効ですか?

有効です。生命保険を相続対策として利用する場合には下記の2通りの利用方法があります。

保険金の非課税限度額の利用

保険契約の契約者および被保険者が被相続人で、その被相続人の死亡を原因として相続人が生命保険金を受取った場合、「500万円×法定相続人の人数」までの金額が非課税となります。たとえば、相続人が3人の場合は、500万円×3人=1500万円までの保険金の取得は非課税となるわけです。

この非課税限度額を利用するには、相続発生時に必ず保険金が受け取れることが必要ですので、その要件を満たす「終身保険に」に加入しなければなりません。

保険金の相続税評価額を下げる方法

これは、相続するものが「現金」ではなく「生命保険」だから、「生命保険」という金融商品を「現金」よりも低く評価することにより、相続税の課税価格を減らす方法です。資産が多い方にはお勧めの方法です。

 

以上のように生命保険に加入することは、相続税対策として有効ですが、この他にも、ある特定の相続人に現金を相続させたいときにも有効な手段です。生命保険の契約時に、保険金の受取人を特定の相続人に指定すると、その保険金はその相続人の固有財産となります。つまり、遺産分割協議の対象にはならないのです。さらに、非課税限度の適用があるので、指定された相続人は、相続税を支払う上でもメリットがあります。この方法をうまく活用すれば、保険金の受取人を不動産取得者にしておくことで不動産取得者以外の相続人からの遺留分減殺請求に備えさせたり、不動産取得者以外を保険金の受取人とすることで相続人間の公平を図り、争いを未然に防ぐことができます。

 

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